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公開日:2021/11/15   最終更新日:2023/06/07

工務店で注文住宅を建てる利点とは?リスクも合わせて確認!


地元の工務店で注文住宅を建てることもできますが、工務店で注文住宅を建てるときの利点は何でしょうか。小規模で地域密着型であるがゆえのメリットがある一方で、あらかじめ知っておきたいデメリットもあります。今回の記事では、工務店と大手ハウスメーカーの違いを含め、そのメリットとデメリットについて紹介します。チェックしましょう。

工務店とは?ハウスメーカーとの違いも知ろう!

そもそも「工務店」とはどんな会社でしょうか。工務店は、地域に密着した中小の建築会社で、フルオーダーで注文住宅を依頼できる会社です。昔ながらの工務店だと、社長が経営や営業の切り盛りだけでなく、自らも職人の一人として現場で腕をふるっていて、その町で家を建てるときや修繕するときに必ず頼りにされている…といったイメージが強いと思います。

それに対して、大手ハウスメーカーは全国的に展開しており、全国各地に住宅展示場を構えているイメージだと思います。そうしたことを念頭に置きつつ、ここでは大手のハウスメーカーと比較しながら、その特徴を見ていきたいと思います。

■企業の規模

大手のハウスメーカーよりも小さい規模になります。地域が限定されており、同一地域、同一都道府県くらいのエリアの中にいくつかの拠点を持って、地域密着型をウリに事業を展開している場合が多いです。

■プランの自由度

大手ハウスメーカーが標準的な仕様にある程度の選択肢が用意されている中から選んでいくセミオーダーメイドのような形になっているのに対して、工務店であれば細かいところまでお客さんと相談しながら作り上げていきます。フルオーダーメイドまではいかなくても、大手に比べると自由度は高いでしょう。

■施工の精度

工務店は職人さんの腕次第というところが否めないため、当たり外れはあるでしょう。もちろん、一人ひとりの職人さんはベストを尽くして施工してくれるはずですが、その品質に自分が納得できるかどうか、というところは施工後でないとわかりません。工場で作って現場に持ち込むことが多い大手ハウスメーカーと比べると、その辺で見劣りを感じるかもしれません。

■工期

工期は大手ハウスメーカーの方が工務店よりも短くなる傾向があるようです。大規模に展開している分、システム化されて全体の工程が最適化されている部分はあるようです。

■アフターメンテナンス

会社によってまちまちですが、地域密着型の特性を生かして、定期点検を実施していたり、何かトラブルが発生したときにすぐに駆けつけてくれたり、ということをしている会社もあるようです。ただ、統一的なものではないので、会社による独自色が強くなることは否めません。希望するサポートが受けられるかどうかは、始めに確認しておく必要があるでしょう。

一方、大手ハウスメーカーでは全社的な制度が設けられていて、長く安定的にサポートが受けられる体制が整っていることが多いようです。

工務店で注文住宅を建てる利点

街で見かける工務店でも注文住宅を依頼できます。ただ、工務店ならではの特徴があるため、そこをきちんと押さえておかないと、依頼してみたけど合わなかったということになりかねません。住宅はとても大きな買い物です。一度買ったら、何十年も使うもののため、納得のいく形で建てたいものです。そこで、工務店ならではの特徴を踏まえつつ、どんな人に向いているのかを解説します。

■コスパがよい

たいていの工務店は、大手のハウスメーカーのようにテレビCMを流したり、モデルルームを設けたりといった見た目でわかる大規模な宣伝をしていないことがほとんどです。もちろん、これまでの販売実績などについて写真を基に説明してくれたり、依頼したときには完成予想図を見せてくれたり、ということはあるでしょう。

しかし、中小規模の事業者が多いゆえ、大手のハウスメーカーのような派手な宣伝はしていないことがほとんどです。したがって、そういった宣伝費等がかかっていない分、比較的リーズナブルな費用で注文住宅を建てることができることも多いようです。

■施工の自由度が高い

また、建築現場の状況に応じて施工方法を変えるなど、柔軟な対応ができることもメリットです。地場の企業であることも多いので、その土地の地盤や風土をよく知っているがゆえのアドバイスなどをもらえることも特徴かもしれません。とはいえ、デザイン力や技術力は工務店によって、とてもバラつきがあるので、前もって希望をいろいろ伝え、希望するような形で実現してくれそうな工務店を選ぶことが肝心です。

■地域密着で親身に対応してくれる

工務店の多くは、地域密着型のサービスをウリにしています。長い間、地域に根差したサービスを続けてこられたということは、地域の住人から信頼されている証でもあります。そのため、何かあったときには、スピーディかつ柔軟に対応してもらえる可能性が高いでしょう。その地域のこともよく知っているうえ、自分で建てた家のことなら、誇りを持って建築後のリフォームや増築といった、ちょっとした相談にも乗ってくれると思います。

工務店で注文住宅を建てるリスクも知っておこう!

そんな工務店でも、注文住宅を建てる際に知っておきたい注意点についてまとめておきます。条件によっては工務店が合わない場合もあるということでもあるので、ぜひ知っておいてください。

■工務店によって得意不得意がある

工務店の仕事の良し悪しは、その工務店の職人さんにかかってきます。主に工場で作った部材を現場で組み立てることが多い大手ハウスメーカーと違い、やはり職人さんお一人お一人の得意不得意が仕事の結果に出てきやすいということがいわれています。自分が依頼したいことに対して、得意分野として取り組んでもらえる工務店であればよいのですが、そうでない場合は、あまり無理をいってお願いするのではなく、他の工務店を当たってみるということもした方がよいでしょう。

いろいろきめ細やかな依頼ができることが多い分、そのでき映えもそれぞれで異なるので、そういったことが受容できるかどうか、自分で好みの工務店を選べるかどうか、というところは、工務店で注文住宅を建てる際には気にしておいた方がよい点でしょう。

■完成物件の見学ができないケースもある

工務店は規模が小さい場合が多いので、もちろんモデルルームなどを設けている例は多くありません。ちょうどよいタイミングで、同様の家を建築しているところを見せてもらえるということもあまり多くないと思います。したがって、現物を見ないまま写真などで確認するだけで設計が進んでしまうこともあるでしょう。

大手ハウスメーカーのように、完成したものを事前に見ることができないがゆえのイメージのギャップは多少ある可能性は否定できません。一つひとつの建材なら、建材メーカーのショールームで確認できるかもしれませんが、全体的なイメージを事前に見ておこうと思うと、少し難しい面が出てきてしまうことは認識しておかないといけないところです。

まとめ

今回は工務店の特徴や大手ハウスメーカーとの違いを念頭に置きつつ、工務店で注文住宅を建てるときに事前に知っておきたいメリットとデメリットについてまとめました。地域に密着した営業をしている工務店ならではよいところと、規模が小さいがゆえに大手ハウスメーカーの方が有利になってしまうポイントがありました。そういった部分を認識しつつ、注文住宅をどこで建てるか検討してみてください。