内容をスキップ
公開日:2022/05/15  最終更新日:2022/06/27

共働き家庭は大助かり!子育て世帯にぴったりな間取りとは


共働き世帯が家作りをする場合、家事の負担を少しでも減らしたいと考えます。しかし、家事の負担が少ない家とはどのような家なのかわからない、という方も多いのではないでしょうか。当記事では、共働き世帯の間取りで忘れてはいけないポイントや、理想的な家事導線について解説します。後悔しない家作りのためにぜひ参考にしてください。

共働き世帯の間取り・家に必要なこととは

共働き世帯の間取り・家には、共働きならではの工夫が必要です。ここでは、共働き世帯が間取りを考えるうえで、忘れてはならないことについて紹介します。

■家事導線

共働き世帯が家作りをする際に、最もこだわるポイントは、家事導線です。子どもがいる共働き家庭はとくに、時間に追われています。忙しさを少しでも解消するためには、楽に家事ができる間取りが大切です。例えば、洗濯機が1階、ベランダが2階、衣類の収納場所が1階である場合、洗濯のためだけに毎日何回も階段を使わなければなりません。このような日々の移動の手間を省くためには、最も効率のいい家事導線にする必要があります。

■時短家電の導入

時間のない共働き世帯にとって、時短家電は強い味方です。食器洗浄機を使うと洗い物の手間が省け、洗濯乾燥機を使うと洗濯物を干して取り込む作業を省くことができます。ロボット掃除機も共働き世帯にとって、必要不可欠なものになりつつあるため、充電基地スペースも確保するとよいでしょう。必要な家電をあらかじめピックアップし、間取りの段階で設置場所を想定することが大切です。

■みんなが使いやすいように

共働き世帯では、あらかじめ家事分担のルールを決めている家庭が少なくありません。分担がきっちり決まっていなくても、先に帰ってきた人や時間のある人が家事をすることが多くなるため、誰が使っても使いやすいように間取りを設計しておく必要があります。例えば収納棚やキッチンなどは、人によって使いやすい高さが異なります。夫婦で体格差がある場合は、とくに注意して設計するようにしましょう。

■宅配場所

多くの共働き世帯では、食材の配達を利用しています。昼間に宅配されることが多く、宅配場所には、注意しなければなりません。なぜなら、玄関前の目立つ場所に配達をしてしまうと、留守であることが明らかで、防犯上よくありません。また、直射日光に当たる場所に食材を置くのも好ましくありません。道路から見えない場所、かつ日陰になる場所を宅配場所として、想定しておくとよいでしょう。また、不在通知の対応に終われないために宅配BOXの設置を検討するといいかもしれません。

キッチンは家事導線の中心になる部分

キッチンは家事導線の中心になる部分であるため、チッキンを間取りのどこに配置するかは、とても重要です。キッチンについて注意したいポイントについて紹介します。

■キッチン周りのサイズ

まず重要なポイントは、キッチンに誰が立つかという点です。なぜなら、夫婦どちら一方がキッチンを使う場合と夫婦両方が使う場合では、キッチンやレンジフードの高さ、キッチンスペースの幅などの最適なサイズが変わってくるためです。例えば、奥さまだけがキッチンに立つ場合は、キッチン天板の高さを85センチ、レンジフードを165センチの高さに設置することが多くなります。

ところが、そのキッチンで高身長のご主人が料理をすると、レンジフードに頭をぶつけてしまうかもしれません。そのため、料理をする人が誰なのかを事前に確認し、高さなどを調整する必要があります。また、料理を2人で作る家庭であれば、キッチンと背面収納の距離も、通常より広めの110センチ程の広さがおすすめです。110センチあれば、キッチン内ですれ違うときにぶつかることもなく、ゆったりと料理をすることができます。

■導線

キッチンのポイントの2つ目は、導線です。キッチンは1日3回使う場所で、キッチンからお風呂、キッチンから洗面台などキッチンを中心に移動することが多くなります。また、出来上がった料理を食卓に並べることを考えると、キッチンからリビングダイニングへの導線も重要です。そのため、キッチンを中心に洗面所や水回りへ行きやすい導線と、リビングダイニングへ行きやすい導線の2方向導線にすると、家事がスムーズに進むでしょう。

水まわりは重要なポイント

洗面所などの水まわりでとくに気をつけたいポイントは、物干しです。共働き夫婦は、室内干しと外干しを使い分けている家庭が多いようです。ここでは、物干しで失敗しないための注意点について紹介します。

■ハンガーパイプの高さ

物干し用のハンガーパイプの高さは、洗濯物を干す人が届きやすい高さにする必要があります。多くの場合、170センチ〜190センチの高さですが、平均よりも背が低い人にとっては少し高く感じるかもしれません。ハンガーパイプの高さは、背の低い人を基準に決めるとよいでしょう。

■洗濯機から外干しスペースへの導線

洗濯機から外干ししスペースへの導線は重要です。洗濯機とベランダの場所が離れていると、洗濯のためだけに毎日移動しなければなりません。おすすめは、洗濯機のすぐ近くに室内干し用のハンガーパイプを設置し、その近くにベランダの出入り口を配置する間取りです。洗濯が終わった衣類をまず室内干し用のパイプに吊るし、すべての衣類をハンガーに吊るせたらそのままハンガーごとベランダへ移動させます。そうすることで、重たい洗濯かごをベランダまで運ぶ手間が省けます。子どもがいると1日2回以上洗濯機を回す家庭もあり、洗濯の導線が悪いと家事効率が落ちてしまうので、とくに気をつけたいポイントです。

■乾燥機

洗濯物干しは、家事のなかでもとくに時間がかかる作業です。そのため、時短のために乾燥機を購入する人が増えています。洗濯物を干す作業を短縮できるだけでなく、物干しスペースもコンパクトに抑えられます。乾燥機付き洗濯機は、出勤前にセットしておくと帰宅時に洗濯と乾燥が完了しているので、とても便利です。

家族の寝室もしっかり考えよう

共働き世帯の間取りで、家庭によって違いがでやすい場所は寝室です。家族で寝る時間が同じ場合は1つの寝室にダブルベッドなどを配置することが多いでしょう。一方で、家族の中で就寝時間が異なる人がいる場合は、生活スタイルに合わせて寝室の間取りを考える必要があります。相手を起こさないために、ベッドを別にしたり、部屋を別にしたりするなどの工夫が必要です。

また、寝室は寝るだけのスペースであると考える人が増えているため、寝室は4.5帖ほどの最小限の広さに抑える家庭も少なくありません。その分、リビングやダイニングなど家族で一緒に過ごす部屋を広くしたいと考える人が増えています。今は小さな子どもがいても、成長と共に寝る部屋が別れることを想定しておくことも大切です。また、寝室の収納は、クローゼットタイプではなく、ウォークインクローゼットをおすすめします。ウォークインクローゼットは、寝室から光や音を遮断することができます。そのため、就寝時間が異なる家族を起こすことなく、利用することが可能です。

 

共働き世帯の家作りでは、限られた時間で効率よく家事を進められるように、家事導線や時短家電の導入などを考えたうえで、間取りを設計する必要があります。キッチンからリビング、キッチンから洗面所など、よく使う経路はできるだけ短くなるように設計しましょう。また、家事を誰がするのかという点も重要です。体格が違ってもそれぞれが使いやすいように、キッチンや物干しのハンガーパイプの高さについては、入念にチェックしたほうがよいでしょう。共働き家庭はとにかく時間に追われています。家事にかかる時間を少しでも短縮して、快適な生活を目指しましょう。家事導線にこだわった間取りによって家事効率が高まると、空いた時間を子どもと触れ合う時間に使えるかもしれません。家族にとって最適な家作りを実現させましょう。