内容をスキップ
公開日:2022/06/15  最終更新日:2022/06/27

若い世代ならハウスメーカーと工務店、どちらに依頼すべき?


家の建設を検討中の人のなかには、ハウスメーカーと工務店、どちらに依頼すべきかわからない、という人も多いのではないでしょうか。家の購入は人生で最も大きな買い物になるため、失敗したくありません。ここでは、ハウスメーカーと工務店の違いや選び方について紹介します。自分に合った会社を見つけ理想の家作りを実現させましょう。

ハウスメーカーと工務店の違いとは

家を建てる場合、まずは建築会社を決める必要があります。建築会社を大きく分けると、ハウスメーカーと工務店の2種類です。

ハウスメーカーとは、全国に支社や支店がある大きな会社を指します。仕様や材料などが統一されているため、工期は短く、サービスや品質も一定レベルが保たれている点が特徴です。

一方で、工務店は地域密着で営業しているところが多く、社長と職人だけで構成されているところや、フランチャイズ加盟店の工務店もあります。ここでは、ハウスメーカーと工務店の違いについて、費用や技術面などさまざまな観点からご紹介します。

■費用

ハウスメーカーは建材や製品の規格を統一しているため、大量生産ができるので原価コストを抑えることが可能です。ただし、展示場を構えていたり、広告費に大きな費用をかけていたりするため、その分、建築費が高くなります。一方で、工務店は展示場の運営費や高額な広告費をかけていないため、ハウスメーカーと同じ家を建てるなら、安く建築できる可能性が高いです。

■自由度

ハウスメーカーでは、施工実績が豊富にあり、住宅プランを豊富に用意しています。そのため、お客さまそれぞれの要望に応えた家作りが可能です。ただし、会社の選択肢にないものを取り入れたい場合は、ハウスメーカーでは難しいかもしれません。そのため、こだわりの住宅プランが決まっているという人にはハウスメーカーはおすすめしません。

一方、工務店では選択肢が決まっていない分、自由な住宅プランを実現することが可能です。希望通りの間取りや設備などを取り入れることができるでしょう。こだわりを持ってオリジナル住宅を建てたいという人には、自由に設計が可能な工務店がおすすめです。

■技術

ハウスメーカーは全国規模の会社とは言え、実際の建築作業は提携している地元の工務店へ依頼することになります。そのため、ハウスメーカーも工務店も技術面での違いは大きくありません。ただし、ハウスメーカーは施行の方法がマニュアル化・システム化されているため、全国どこの職人が担当しても高い品質を保つことができます。

■アフターメンテナンス

ハウスメーカーは、無料修理や定期点検などのアフターサポートが充実しています。大企業ということで倒産するリスクも低いでしょう。工務店は、地域密着というだけあってトラブルなどが発生すれば、すぐに駆けつけてくれます。ただし、小さな工務店の場合は倒産リスクもあるため、工務店選びは慎重に行うことをおすすめします。

子育て世代・若い世代向けのプランを提案している会社もある

子育て世代や若い世代向けのプランを用意している会社も多く存在します。ここでは、子育て世帯や若い世代向けの住宅プランについて紹介します。

■コミュニケーションが取れる家

若い世帯からは、家族でコミュニケーションを取れる家にしたいという要望がよく出ます。おうち時間も増え、家族でのつながりをより大切にしたいと考える人が増えているのかもしれません。たとえば、吹き抜けリビング階段や中二階を作って、どこにいても会話ができる間取りなどです。家の中を壁や階段で仕切らないことで、家族の声や気配を感じることができるので、子どもはいつも両親がそばにいてくれる安心感を持つことができます。

■オープンな勉強スペース

リビングやダイニングの横に勉強用のデスクを設置します。家族がいるなかで勉強する習慣をつけることで集中力が養われ、見守られている安心感もあります。また、在宅ワークをする親の仕事スペースとしても使用可能です。

■リビングを見渡せるキッチン

リビングが見渡せるキッチンも子育て世帯には人気です。料理をしている間も子どもの様子を見ることができるため、安心です。子どもも親がキッチンに立つ姿が見えるため、安心して過ごすことができます。親が料理をしている間に、子どもが窓から身を乗り出して落ちそうになったという話もあります。子どもは行動が予測できないので、常に目が行き届く間取りは安全です。

費用を抑えたいならローコスト住宅もおすすめ

もし、建設費用を抑えたいのであれば、ローコスト住宅がおすすめです。ローコスト住宅とは、一般的な住宅よりも安い費用で建てられる住宅です。大手ハウスメーカーのなかでも、ローコスト住宅として有名なところがいくつかあります。ローコスト住宅について解説します。

■メリット・デメリット

ローコスト住宅のメリットは、安いという点以外に、建て替えがしやすい、工期が短いというところが挙げられます。価格が安く住宅ローンの負担も少ないため、子どもが巣立った、両親と二世帯住宅にしたいなど、ライフステージが変わるタイミングで建て替えがしやすいでしょう。また、一般的な住宅は工期が4か月〜6か月なのに対して、ローコスト住宅は約2〜3か月で完成すると言われています。早く住みたいなど時間に余裕がない人にとっては大きなメリットです。

一方、デメリットは、耐震・耐久性が低いという点です。建築基準法に沿って建築されるため、最低限の品質は保たれますが、高性能な住宅に比べると品質は劣ってしまいます。また、間取りや内装が決められていることが多いため、自由度が低いという点もデメリットです。

■安い理由

ローコスト住宅に不安を感じる人もいるかもしれませんが、安い理由は品質が落ちるからではありません。材料費や人件費、広告費を徹底的に抑えることで、ローコストを実現しています。たとえば、設備や部材も統一してまとまった個数を購入することで、単価を大幅に下げることができます。そして、人件費については、同じプランの住宅をいくつも建てることで、職人の作業効率が上がり、人件費を下げることが可能です。

■向いている人

ローコスト住宅に向いている人は、住宅にこだわりはなく、費用をかけたくないという人です。また、内装や外装もシンプルに設計されていることが多いため、シンプルで飽きのこない住宅がいいという人にはおすすめです。

もし迷ったらどうやって選ぶべきか

ハウスメーカーと工務店でどちらを選ぶか迷ったときは、安心感を得たいならハウスメーカー、こだわりを実現させたいなら工務店、と考えるとよいでしょう。ハウスメーカーは一定レベルの品質が保たれ、経営基盤がしっかりしているので、安心して任せることができます。

一方、工務店は自由な設計が可能で、こだわりの家を作り上げることができます。実際に住宅展示場や工務店に足を運び、担当者の話を聞くことで、相性の良し悪しもわかるかもしれません。

 

ハウスメーカーは全国規模の会社が多く、仕様や材料などが統一されているため、一定レベル以上の品質が保たれます。広告費や住宅展示場の運営に費用がかかっている分、住宅価格が高くなる傾向にあります。ハウスメーカーのなかでも、ローコスト住宅と呼ばれるところでは、一定品質を保ちつつ、費用を抑えることが可能です。

工務店は地域密着で営業しているところが多く、困ったときに駆けつけてくれたり、住宅プランを自由に設計してくれたりします。費用はハウスメーカーより安くなる場合が多いですが、小さな工務店などでは倒産などのリスクがあることも、念頭に置いておきましょう。安心感や費用の安さなど、自分が住宅に求めるものの優先順位を付け、優先順位に合った会社を探してください。後悔することがないように、建築会社選びは慎重に進めましょう。