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公開日:2021/07/15  最終更新日:2021/07/06

ZEH住宅とは?導入するメリット・デメリットについて確認しよう!


近年注目を浴びている「ZEH住宅」についてご存知でしょうか。環境に優しく光熱費なども節約できるため、家計にも嬉しい住宅だと評判になっています。ZEH住宅に興味のある人もいるのではないでしょうか。そこで今回の記事ではZEH住宅のメリット・デメリットなどを解説しましょう。ZEH住宅を視野に入れている人は参考にしてください。

ZEH住宅とは?

そもそもZEH住宅とはどのような意味なのか、具体的な内容と特徴について、以下で詳しく解説していきます。

ZEH住宅について

ZEH住宅とは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」を略した言葉です。簡単に説明すると、省エネ住宅のことであり、消費するエネルギーをできるだけ抑えて、その一方で生み出すエネルギーを増やすことにより、環境に優しい住宅を作ることが目的となっています。政府主導でZEH住宅を増やしていくことが既に決まっているのです。2020年までには標準的な新築住宅をZEH住宅に、2030年までには新築住宅の平均をZEH住宅にしようとさまざまな取り組みが進められています。

ZEH住宅の特徴

ZEH住宅は、消費エネルギーを減らして創るエネルギー量を増やすために、さまざまな工夫が施されています。たとえば建物全体の断熱性を高めることによって、冷暖房に使うエネルギーを減らすことを実現しました。

また省エネを可能にするために、HEMS(ヘムス)というシステムを導入しています。このシステムは、住宅内の消費エネルギーと太陽光発電によって創出されるエネルギーを確認できるものとなっているものです。

HEMSを活用すると、日常生活の中で消費エネルギーを減らすことを意識しながら、日常生活を送ることが可能となります。さらに、少ないエネルギーでお風呂の水を沸かしたり、消費電力の少ないLEDを導入したりするなど、さまざまな省エネのための工夫を施しているのがZEH住宅の特徴といえるでしょう。

ZEH住宅にする利点

ZEH住宅にすることによって、以下のようなメリットを得ることができます。

・光熱費を抑えることができる
・住宅の資産価値を上げることができる
・停電した時でも電気を利用できる
・ヒートショックを防ぐことができる
・補助金をもらえる

それぞれについて以下で詳しく解説しましょう。

光熱費抑えることができる

ZEH住宅は断熱性を高めたり、省エネ可能にするためのさまざまな工夫が施されたりしています。そのため、年間を通じてかなりの光熱費を抑えることができるのです。とくに電気代に関しては、太陽光発電システムを利用できるので、1年にするとかなりの額を抑えることができるでしょう。

住宅の資産価値を上げることができる

2021年6月時点の日本では、省エネ性能が高い住宅を評価する仕組みが定められています。「BELS(ベルス)」と呼び、建物の省エネルギー性能を具体的に表示する仕組みとなっているのです。どのくらい省エネ性能がある住宅なのかを、5段階評価で評価しています。これで高い評価を得ることができれば、住宅の資産価値が上がるというメリットがあるのです。

省エネを目的としてさまざまな工夫が施されているZEH住宅に関しては、この評価においても高い評価を獲得できます。そのため、何も省エネのための工夫がされていない住宅と比べると、資産価値がかなり高くなるのです。そのため将来的な引っ越しや相続などの時、資産価値の高い評価を受けていれば、高い金額で住宅を売却できます。

停電した時でも電気を利用できる

ZEH住宅は太陽光発電で発電しているため、停電した時でも電気を利用できます。もっとも、停電した際に電気を利用するには「蓄電池」が必要です。この充電池が設置されていれば、停電した時だけではなく、夕方から朝にかけても太陽光発電によって発電した電気を利用できるため、かなりの光熱費を節約できます。ZEH住宅において蓄電池は必要不可欠のものではありません。しかし、電気代の節約や補助金の受け取りのためにも、導入するのがおすすめです。

ヒートショックを防ぐことができる

私たちの命に関わるヒートショックという現象をご存知でしょうか。ヒートショックとは、気温が急激に変わってしまうことにより体内の血圧が急変し、体に大きな負担を与えて悪影響を及ぼすものです。

そのため、暖房が付けられている部屋から暖房設備がない部屋に移動した時、気温が著しく低い真冬にお風呂に入る際などに、ヒートショックが起きる可能性が高まります。ZEH住宅では断熱性が高くなるように設計されているため、季節の気温に左右されにくく、ヒートショック現象が起きにくくなっているのが大きなメリットなのです。

ZEH住宅にするリスクも把握しよう!

ここまでZEH住宅のメリットについて紹介してきましたが、必ずしもよい点ばかりではありません。ZEH住宅にする場合については、リスクも存在するので注意する必要があります。そこでここからはZEH住宅にするリスクについて、詳しく紹介しましょう。

太陽光発電が不安定

ZEH住宅にするリスクとして、太陽光発電が不安定という点が挙げられます。基本的に太陽光発電では、太陽を利用することによって発電することになるでしょう。そのため、日常の天候によってその発電量も大きく変わってくるので注意が必要です。

とくに太陽が出ている時間が短い冬の時期、雨雲などによって太陽の光が遮られてしまう梅雨の時期などでは、太陽光発電による発電量が著しく低下してしまいます。また、現在太陽光発電を取り入れている人に対しては、発電して使わなかった分だけ、発電会社に売却できるという制度が定められました。

そのため、太陽光発電をするための機器を設置するだけで、光熱費を節約し収入を得ることができるようになります。もっとも電気を売却する際の相場に関しては、年々多くのZEH住宅が増えることによって、売電価格も著しく下がっているため注意してください。

お金がかかる

基本的にZEH住宅は、省エネを目的としているものです。省エネを実現するためには、さまざまな設備の導入、とくに太陽光発電システムなどを中心に導入する必要があります。しかし、このような設備を整えるためには、一般的な住宅よりもかなりの費用がかかってしまうので注意しなければなりません。住宅を建てる際には、このような注意点もしっかりと頭に入れておきましょう。

屋根の形が限られたものになってしまう

ZEH住宅は太陽光発電を導入するためにも、設置場所である屋根の形が限られてしまうというデメリットが存在します。また日常的な生活においては、日射量や安全性をしっかり考慮しなければいけないため、屋根の形に関しても限られたものになってしまうでしょう。

とくに自分の家にしっかりとしたこだわりがある人にとっては、気に入っている屋根の形がなくなってしまうことは耐えられないかもしれません。このようにZEH住宅を導入するためには、しっかりと事前にさまざまな準備をする必要があるでしょう。

 

今回はZEH住宅について、導入するメリットやデメリットについて詳しく紹介してきました。ZEH住宅に関しては、省エネで経済的にも優しい住宅だといえます。もっともその一方で、発電が不安定になったり、より多くのお金がかかったりしてしまうというデメリットも存在するのです。メリット・デメリットをそれぞれ比較して、自分に最適の住宅を選びましょう。