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公開日:2021/05/15  最終更新日:2021/06/29

プランニング時の参考に!注文住宅の建築費用を抑える方法を知ろう


新築の注文住宅に憧れる人もいるでしょう。理想を詰め込んだ唯一無二のマイホームを作るにあたって、予算と折り合いをつけながら、理想をどのように実現していくのか悩むこともありますよね。そこで今回は注文住宅の費用相場や予算内に収めるためのコストダウンのコツをお伝えします。この記事を参考に、ぜひ理想の注文住宅を実現してください。

まずは、注文住宅にかかる費用相場を確認しよう

注文住宅の購入費の内訳

注文住宅の購入費用は土地代、建築費、手続き費用の大きく3つに分けられます。中でも土地代と建築費をどのようにするかが、全体の購入費用を大きく左右することになるでしょう。土地代は、人気エリアや都市部だと高額になる傾向があります。

また、比較的費用を抑えられた土地であっても、地盤改良やインフラの整備などの追加費用がかかる場合もあるので確認しなければなりません。建築費とは、基礎工事・外構工事・設備工事などの建築に関わる費用を指します。ハウスメーカーや建築設計事務所など、建築を依頼する会社によって建築費は変わるので、さまざまな会社を比較検討することをおすすめします。

手続き費用とは、建物や不動産登記に関わる登記費用などのことです。ほかにも地鎮祭費用やローン保証料などもかかります。この手続き費用は新築注文住宅を建てるときだけでなく、住宅を購入した場合には一律にかかるものです。住宅費用に対して、平均で10%ほどかかります。

全国の注文住宅の平均面積と平均建設費

住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」によると、建物のみを建てる場合の全国平均は、面積が126.8㎡、費用が3,395万円となっています。土地も購入する場合は面積が112.2㎡、費用が4,113万円でした。土地を購入する場合の方が、土地の大きさや住宅の設備を抑えていることがうかがえるでしょう。

注文住宅の建築費用を抑えるテクニック!

新築注文住宅はなかなか費用がかかるものですが、なるべく理想をかなえたいですよね。そのためには、費用をかけるところとかけないところでメリハリをつけることが重要です。そこでここから、注文住宅の建築費用を抑えるテクニックについて紹介します。

延べ床面積を少なくする

延べ床面積とは、住宅のすべての階の面積を足したものです。一般的にハウスメーカーの見積書では「延べ床面積×価格=建築費用」と計算される場合が多く、延べ床面積が大きいほど建築費用がかかります。そのため、延べ床面積を抑えることがコストダウンにつながるのです。

建物をシンプルな総2階とする

平屋と二階建てを比較した際は延べ床面積が同じでも、二階建ての方が建設費用を抑えられます。さらに、建物を上から見た際の形は正方形に近いほど、コスト削減につながるようです。

なぜなら正方形に近い方が、外壁の長さが一番効率よく削減できるためでしょう。中庭のある家や奥行きのある家は凹凸が増えるため、外壁の長さも長くなり、その結果として建築費用がかかります。建物をどのような形にするか、理想と予算の間で折り合いをつけながら、よく検討してみてください。

間取りをシンプルにして間仕切りを減らす

間取りをシンプルにするということは、部屋数を減らすということです。それによって、ドアや壁、クロスなどのコストを抑えられます。ライフスタイルの変化に合わせてパーテーションなどで部屋を仕切るなど、必要以上に部屋を作らないよう工夫してみてはいかがでしょうか。

水まわりをまとめる

トイレを1階と2階にそれぞれ設置する家も多いですが、コスト削減したい場合、水回りはなるべく1か所にまとめましょう。水回りが分散していると配水管が複雑になり、工賃が高くなってしまいます。水まわりはワンフロアにおさめ、近場にまとめた方がコストダウンにつながるでしょう。

和室はつくらない

一般的に和室は洋室よりもコストがかかってしまいます。建築後も畳や襖のメンテナンスが必要なため、コストダウンを検討している人は洋室を候補に入れてはいかがでしょうか。どうしても畳の空間がほしい場合は、畳コーナーを設置することをおすすめします。

フェンス・門扉を設けない

外構に門扉やフェンスを設置した場合、建設費用が大きくかかってしまうようです。防犯の面からも近年はオープンな外構が主流となっています。また植物を植えるなどすればコストダウンにつながるでしょう。

窓の数を減らし、サイズを小さくする

窓の数を減らし、サイズを小さくすることでコストダウンにつながります。西日の強い部屋や北側の部屋の窓を小さいものにすれば、冷房費を節約できるでしょう。プライバシー保護に役立つというメリットもありますよ。

収納を1か所にまとめる

部屋ごとにクローゼットを設けると、その分費用がかかります。そこで収納は、家族全員が使えるウォークインクローゼットなどにして、1か所にまとめましょう。出口扉もひとつで済むことから、ドア材などの削減につながりますよ。

必要以上にバルコニーを大きくしない

必要以上に大きいバルコニーは建設後に、掃除や排水管のメンテナンス、雨漏りのリスクなど、手間がかかります。バルコニーが本当に必要か再検討してみてください。

階段を仕切らず、リビング内に設ける

階段を仕切らずリビング内に設けることで、出入り口の建具のコストダウンにつながります。さらに、2階に上がるには必ずリビングを通ることになるので家族の様子がよくわかり、コミュニケーションを取りやすくなるでしょう。

キッチンのつり戸棚を省く

キッチンのつり戸棚を省くことでコストダウンにつながります。高い位置にあるつり戸棚は将来使わなくなる可能性があり、オープンな棚やパントリーで代用できるでしょう。

太陽光発電システム

太陽光発電システムは建築後いつでも設置できます。建設時に必要なのか、再検討してみてくださいね。

コストダウン目的で安易に削るべきではない箇所とは?

コストダウン目的で安易に削るべきではない箇所について解説します。費用をかけるべき箇所とかけなくてもよい箇所のメリハリをつけることが、理想と予算の折り合いをつけるコツです。

水回りの装備

インターネットで頼んだ方が安く設置できることがあるため、自分で購入する人もいるようです。しかし、将来水漏れが起こった際、ネット業者も工務店も対応できない場合があります。ネット業者を利用する場合は、保証の範囲をよく確認しましょう。水まわりの装備は、なるべく工務店に依頼してください。

耐震対策

耐震対策は建築後に行うことも可能ですが、その分コストがかかってしまいます。地震はいつ発生するかわからないため、新築と同時に行いましょう。

外壁

一般的に外壁は10年に1度は塗り替えが必要といわれています。雨風にさらされる外壁は、家を守ってくれる重要な部分です。雨漏りやシロアリ被害などのリスクを避けるためにも、丈夫で機能性の高い外壁を選んではいかがでしょうか。

断熱材

安い断熱材は保温機能が弱く、建設後に暖房代がかさむなど、トータルすると家計にやさしくありません。また、あとから断熱材を交換する場合は莫大な費用がかかります。そのため、新築時に高断熱・高気密の断熱材を選ぶようにしてください。

 

憧れの注文住宅では、予算もある中でどうすれば理想を叶えられるか悩みますよね。今回は注文住宅の費用相場やコストダウンのコツを解説しました。住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」によると、建物のみを建てる場合の費用相場は約3,395万円。土地も購入する場合は約4,113万円でした。費用を抑えながらも理想を叶える注文住宅を実現するポイントは、費用をかけるべき箇所とかけなくてもよい箇所のメリハリをつけることです。